「暗黒神話」全@ 集英社 | |
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これは古事記だか日本書紀だかのSF版だけどアートマンとブラフマーがでてくる。連載当時は日本の古典にでてくるのかなあと思っていましたがインド哲学でした。日本人は仏教的な思考が基礎にありますから、別の国の神話が混ざってることが分かっても、これなら違和感はありません。世界の原理はインド的に規定してその中で日本の出来事があるみたいなものと考えて解決です。 |
「孔子暗黒伝」全A 集英社 | |
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最後で暗黒神話のスタート画面になりますから続編みたいな扱いでしょうか。これは壮大なスケールで東洋系の神話がリンクしていきます。孔子、老子、釈迦が登場してパプア系神話世界から古代日本に到着です。あっれ〜同世代だっけ?なんて疑問は不要っす。 |
「妖怪ハンター」全@ 集英社 | |
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民俗学の講師だか助教授の主人公が全国の民話伝承のなかで寓話でなく実際にあった事件があるという仮説を実証するためのフィールドワークにでかけていく物語。いく先々で妖怪が出てきて事件に巻き込まれるんすけど、何故かあまり恐くない。昔話のSF版みたいで読んでて楽しいのさぁ。 |
妖怪ハンター「海竜祭の夜」 集英社 | |
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ずいぶんと最初の作品がダブってますから再編という感じですね。でも、ここで瓜子姫と生命の木のお話がでてきて以下シリーズにつながるので、もうドキドキです(著作元 山本リンダ) 題材になる海竜祭の夜は平家の安徳天皇が海竜になっていまだに村人を脅かしてるっつう話なんですけど発想がすごいですね。花咲かじいさんと生命の木とかさ、思いつかんよ普通。 |
妖怪ハンター「天孫降臨」 集英社 | |
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ここで生命の木から復活した兄弟が古事記の神々とつながっていきます。私はどーも古典に弱いんでよう分からんかったですが、見事解決よかったよかった。 |
妖怪ハンター「黄泉からの声」 集英社 | |
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ここからは強ーい兄弟が味方になって助けてくれたりするから妖怪ハンターも楽です。でも最後はちゃあんと自分の力で解決するとこなんざあ憎いよ、この妖怪ハンター。ちなみに妖怪ハンターは60年代の大学生みたいな長髪でして連載開始のときは珍しくなかったんですが今じゃあ自分が妖怪みたいです。 |
「徐福伝説」 集英社 | |
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日本に中国文化を最初に伝えたとか言われる徐福の諸星バージョン。それからこの本はパプアニューギニアの神話をいじくったマッドメンが2作集録されてます。 |
「マッドメン」 秋田書房 | |
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マッドメンをシリーズで集録したものですけど、前2作の2作目が削除されてます。2作目で神様「ン・バギ」がただの恐竜じゃあなんかまずかったんですかねぇ。取りあえず、パプアの神話に沿って物語は進行して行きますが、最終的には古事記と合体です。これ別にマンネリでなくて諸星をずっと読んでると古事記になると嬉しくなるから不思議だ。 |
「アダムの肋骨」 集英社 | |
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諸星作品では珍しい西洋物がいくつか集録されているもの。キリスト教、錬金術の逸話が一気に諸星ワールドへ変換されて行きます。洋物はこの手の話が多いし題材に困らないと思うんすけどあまり書かないですね。嫌いなのかしら。 |
「西遊妖猿伝」全H 双葉社 | |
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もとは中国三大奇書の西遊記ですが、玄奘がインドに行くていうとこくらいしか同じでないですね。もう全然別物です。んでこっちの方が全然よく出来てるつーのが偉い。実は9巻入手できなくて結末わからんのです。 |
諸怪志異一「異界録」 双葉社 | |
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道教だと思うんすけど、その道士と弟子が各地の中国風妖怪と対決するシリーズ。やっぱり、諸星は中国物です。 |
諸怪志異二「壺中天」 双葉社 | |
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お国柄ですかねえ中国は妖怪話が豊富で尽きることがなさそうです。アレンジなしで原作付きとして書いてもいいくらいの変わった話が多いっすから。 |
「無面目・太公望伝」 潮出版社 | |
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陰陽五行、八卦とあともう少し数の増えたやつなんだっけか、とにかく一通りの知識がないと書けませんなこれは。その知識の深さに感激しました。 |
「海神記」@〜B 潮出版社 | |
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久々の古代日本物。別に時系列でならべてる訳じゃありませんが、これが最新作のはずです。物語は海から来た子供が「海神」として祭り上げられ漁師がどんどん集まります。それを政治的に利用したり違う神が対抗したりで、そりゃあもう大騒ぎ(by ブギウギバンド)。 |