小林まこと

「1・2の三四郎」全 講談社 

ラクビー選手、レスリング選手、趣味マンガのものがラクビーや柔道の試合に出るというとこまでは、よくある学園スポコン物だが、高校卒業後プロレス入門するところが変わってる。根性で背を伸ばした主人公は闘魂タイプのレスラーとして勝ち上がっていきます。タッグ戦なんか負けちゃうんすけど、負け方なんかが面白いです。基本線はコメディータッチなんですね。
「1・2の三四郎2」D〜 講談社

アメリカにプロレス修行に行き凱旋帰国したら団体が倒産しててファミレスの店長になるところからスタートする続編。ショープロレスの要素を除いた団体に昔の仲間が次々と再起不能にされ主人公がカムバックして挑戦するというストーリーですな。文句無し面白いです。
「柔道部物語」  講談社

吹奏楽部に入る予定の高校生がひょんなことから柔道部に入ってしまい日本一の柔道選手になるタイトルどおりの物語。作者は高校柔道をやってたんでしょうな、細かなところがえらく詳しいです。柔道部が女にもてないのは伝統らしいです、マンガによれば。
「へば ハローちゃん」全  講談社

田舎のお姉さんが東京の短大に進学し家賃のために銀座の女になるというストーリーですが、方言がまったく抜けない美人のお姉さんというところが滑稽でよろしい。私は小林の書く女の人が美人に見えないので少し違和感がありましたけどぉ。
「Iamマッコイ」全B 講談社

暴走族の頭である主人公にまっとうな女子高生が処女を奪われ責任を取らせるために追いかけるという物語。と書くとなんか悲惨なストーリーみたいですがギャクマンガです。ちなみに主人公の姉はソープ嬢です。
「マンガの描き方」 講談社

ハードボイルドタッチで描かれた売れっ子マンガ家主人公の物語。おそらく自伝ですね。アシスタント時代の話や締め切りからどうやって逃げてきたかが分かります。作中出てくる締め切りに間に合わなくなったら意味の無い背景を入れてページを埋めるってほんとにやってますね。
「What's Michael」 講談社

自分の飼猫マイケルの物語。第一話は猫が主人公でなくて「マンガの描き方」の登場人物がでてました。「ネコキック」「ネコパンチ」には笑いました。これほんとにやるんですよねえ。飼ってる人はより楽しめる動物マンガの傑作っす。
「シロマダラ」 講談社

家族を守るために殺人犯になった少年のシリアスなストーリーものです。非常に珍しいですね。後にも先にもこんな真面目な作品はこれだけではないでしょうか。ストーリー自体はしっかりしてますけど、小林はギャグが無いと嫌です。