『幻想の普通少女』 全B 双葉社 | |
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飲み屋のバーテンと付き合う普通の女子高生の平凡な日々の物語、なんですが心理的な描写が細い人ですからちょっとしたことも主人公にとっては大きな出来事となってきます。もちろんほんとの生活であれば深刻な問題です。人が一日に考える全てのことをマンガにしてはページがいくらあっても足りません、そこに省略があるからマンガになるんですね。だから「普通の少女はこんなときこう考える」っていうマンガです。いや面白いんですよ、これ。
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『水物語』全C 光文社 | |
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水商売のお姉さんがかっこいい中年とお付き合いして、飽きたので捨てようとしたらしつこく付きまとわれるという物語。今ならストーカーですが、水商売にはこのての話はありがちですな。内田のマンガは主人公に対立するキャラクターが発狂に近い状態で描かれることが多いような気がします。思考と行動の遊離、現状認識の他者とのギャップなどこの種のケース(別れ話)において男女問わず有り得ることなんで恐いですね。このマンガは冷静になった男が後で無理矢理反省させられるとこまでついてるのが憎いですな。
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『物陰に足拍子』全C 実業之日本社 | |
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兄と二人だけで育った女子高生の物語。兄嫁は兄弟で出来てるんじゃないのなんて疑うし、彼氏の友達にはやられちゃうわで、精神的に追いつめられて行く様子がよく分かるようになってます。内田の小説で直木賞候補にもなった「ファザーファッカー」を読んだときこのマンガを思い出しました。今ちょっと読んでみたんすけど設定とか全然違うんですね。たぶん主人公の性格とかが似てると思ったんでしょうね。
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『僕は月のように』全A 光文社 | |
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美術の臨時講師として赴任した美人教師に恋をする高校生の物語。最後にふられるんすけど理由は「教え子くらいでは普通すぎるから」弟と関係しててそれだからいい絵がかけるんだって。アブノーマルな性描写が多いマンガですからこれくらいじゃあ驚きません。安達哲のマンガにもにたような話がありますが、こっちの方が圧倒的なリアリティーを感じます。 |